2010年2月3日水曜日

『命と向き合うデザイン』 

 収集



繰り返しになりますが、
「つかい手はウォンツがわかりません。
 そのため、
 ウォンツをつかい手から聞き出すことはできません。」

何かを欲しい、と感じるときは、
多かれ少なかれ誰でもあることだと思います。
では、
「一番欲しいモノは何か」と問われると、
ちょっと話は変わってきます。
「お金」とか、
「いのち」とか、
「友情」とかなんとか。
でももっと具体的に欲しい「モノ」は何か、
と問われると悩むのだと思います。
更に、
「今、実際にないものでもかまいません」、
などと言われたら、
喜ぶ反面「一番」を決める難しさが出てきます。

Jean Baudrillardの
Le Système des objetsによれば、
物は、
「機能から分離され、
 主体に対して相対的になった物が
 所有される」という。
また、
「すべての物は
 用いられることと所有されることという
 二つの機能がある。」とのこと。

収集という行為において、所有とは、
何にも勝る情熱的な行為になるようです。

ここでいう収集家とは、
「シリーズで欠けている物を
 補って行くために物を愛する者」のことです。

これはつまり、
自分が持っていない物は何か、
ということを追い求める行為です。

ウォンツを理解するためには、
まずは、対象が「持っている物」は何か、を、
理解する必要があります。

持っていないモノを知る