2010年9月19日日曜日

『命と向き合うデザイン』 

 新・人工心臓−5



人工心臓はさまざまな分類方法があるが、最も一般的な分類は埋め込み方から行う分類です。「全置換型人工心臓: Total Artificial Heart: TAH」「補助人工心臓: ventricular assist device: VAD、またはVentricular Assist System: VAS」の二つに大別されます。前者は患者自身の心臓を取り去り、その部分に人工心臓を埋め込むものであり、後者は患者自身の心臓を残置したまま、左心、右心、またはその両方のポンプ機能を補助する目的で心臓に取付けられるものです。主に疾患の程度によって適応になる方法が変わりますが、特に近年になってからは、VASの使用目的が一部変化してきています。患者にVASを取り付けることによって、患者本人の心臓のポンプ機能を助け、心臓の筋肉を休ませることで、心臓そのものの回復を促すというものです。この方法では、心筋の回復が順調に進んだ場合、VASは後日取り外すことができるようになります。

・南淵 明宏, 心臓は語る, PHP研究所
・小柳 仁, 心臓にいい話, 新潮社
・磯村 正, 治せない心臓はない, 講談社
・長山 雅俊, 心臓が危ない, 祥伝社
・桜井靖久: 医用工学MEの基礎と応用, 共立出版, 1980