2012年1月20日金曜日

『自己を見つめるデザイン』

 早いモノはより早く



ピカッと光ってから、
すぐにゴロゴロ、とくれば、
雷の距離が近いな、と皆考えます。
電話はすぐに声が届くけど、
手紙が届くには日数がかかる。
モノにはそれぞれ移動できる速度があり、
それによって手元に届くタイミングも変わる。
皆、わかっていることですが、
それが少しでも遅くなるとすぐに違和感を覚えます。

雷に関しては、少し遅れても、
「あ、まだ遠いんだな」と、
寧ろ安心感しか招きませんが、
例えば今では手紙でも、次の日に届かなければ
「あれ?」と感じます。
それでも重要な書類で無ければ、その次の日に届けば、
「出すのが遅かったかな」程度で終わります。

しかし、これが電話や電子メールになると、
「今」行った動作が、
「直後」に反映されなければ、
非常に強い違和感を感じます。
電話は話したらすぐに相手に聞こえるモノ。
メールは送ったらすぐに相手に届くモノ。
そういった慣れの中で生活しているから、
というものありますが、
元々、それらの利点がその速度にあるから、
ということも言えます。
売りが売りとして成立しないと不満が出ます。

しかも、考えてみると、
例えば、すぐに届くモノは、
ちょっとでも遅れるとストレスを覚えるのに、
一日二日かかるとわかっているモノは、
それから更に一日程度遅れても、
そこまでストレスを覚えない、
という点です。


以前、プロジェクトの関係で、
海外に出張に行かせてもらったことがありました。
その時、たまたま久しぶりに、
大学の時の後輩から、携帯に電話がかかってきました。
海外でも使えるようにしていたため、
そのサービスが使用されただけなのですが、
全く遅れることなく、リアルタイムに声が聞こえ、
こちらの声も遅れることなく
向こうに届いていることがわかったとき、
逆に違和感、というか不思議な気持ちになりました。
「海外にいるから帰ったらかけ直す」ことを伝えても、
最初は冗談を言っているようにしか思われませんでした。